鋼桁橋設計システム(HyBRIDGE/設計)、非合成桁の概略自動設計(JSP-1W)、単純合成桁の概略自動設計(JSP-4W)のデータを連動することで、CADを全く使わずに、鈑桁橋、箱桁橋の上部工BIM/CIMモデルを瞬時に自動生成するモデリングシステムです。BIM/CIMモデルのエクスポート機能により、汎用CADや他社BIM/CIMソフトウェアへの連携が可能で、別途用意した下部工構造物や地形、周辺環境などのモデルとの統合が容易です。成果物の品質向上や関係者協議、合意形成の迅速化などが期待でき、維持管理用の上部工モデルとしてもご活用いただけます。また本製品には、一般社団法人日本橋梁建設協会より公開されている設計情報属性ファイル交換標準(案)主構造鈑桁編Ver1.2に沿った読込、出力が行える設計オプション、原寸オプションがあります。
特長
設計データ連動でCAD操作が不要
- 「HyBRIDGE/設計」による詳細設計、または「JSP-1W/4W」による概略設計を行った後、その設計ファイルを本システムに連動することで、汎用CADを使わずに詳細度300以上の鋼橋上部工BIM/CIMモデルを自動生成します。
設計データの活用によりBIM/CIMモデルの精度が担保され、また、汎用CADによるモデリングに比べ圧倒的な作業効率を実現します。
高詳細度モデリングへの対応
- ブラケット、支点補強リブ 等※1の細部部材にも対応しており、詳細度の高いモデリングが可能です。
鋼橋上部工においては、支点付近の部材集中※1により干渉などの不具合が発生する場合があります。この不具合を設計段階で効率よく確認、回避するために支点周りの部材モデリングを可能とし、設計工程のフロントローディングを促進します。
- 対象部材
端ブラケット、支点補強リブ、補強V、ソールPL、ジャッキUPベースPL、ソールPLによるフランジの拡幅、桁端部の開口、マンホール、排水貫通孔など
- 本機能は「詳細モデリング」のライセンスが必要です。
付属物モデリングへの対応
- 排水装置、検査路のモデリングが可能です。
鋼橋上部工では、主構造と付属物の干渉による手戻りが発生する場合があり、BIM/CIMおける活用項目として付属物による干渉確認が期待されています。この付属物のモデリング作業を効率し、設計初期段階の付属物の配置計画、検討にも活用できます。
- 本機能は「詳細モデリング」のライセンスが必要です。
3次元数量算出・数量計算書の生成
- 3次元数量の算出と数量計算書の作成が可能です。
BIM/CIMモデルに対応した「土木工事数量算出要領(案)」が進み、今後BIM/CIMモデルからの数量算出も求められます。これに応えるため、本システムから3次元数量を算出し、「まてりある」(鋼構造物の材料計算ソフト)へ連動することで数量計算書を作成できます。
- 本機能は「詳細モデリング」のライセンスが必要です。
概略モデル縦横断勾配の精度UP
- 詳細設計と同様に、設計データに支点位置のZ座標と勾配を入力することで、詳細度200以上の鋼橋上部工BIM/CIMモデルが瞬時に作成できます。
また、概略設計では扱わない部材は自動生成されるため、データを追加する必要がなく、充実した部材表現が可能です。
さらに各横断位置でのZ座標も入力でき、より高精度概略モデルが作成できます。
建築限界などの確認を行うこともでき、概略モデルでの活用が拡がります。
設計情報属性ファイル交換標準(案)対応
- 設計オプションは、設計情報属性ファイル交換標準(案)「主構造鈑桁編 Ver1.2」に準じたXML形式ファイルの読込機能、出力機能が搭載されています。
- 原寸オプションは、ExcelBook出力機能が搭載され、MIPSON(鋼鈑桁・任意断面鋼箱桁橋製作情報処理システム)の入力支援システム「助SONⅡ」へ連動できます。