DRIMS(ドリムズ)は、スマートフォンの加速度センサを用いて、路面の凸凹を国際指標(IRI)に高精度で変換し、地図上に可視化するシステムです。路面の損傷は画像を基にAIで解析し、要因把握も可能。生活道路を含む広範な道路ネットワークの状態を準リアルタイムに把握でき、道路点検管理の高度化を実現します。

機能&特長

DRIMS(どりむず)は、車両に設置したスマートフォンの加速度センサ情報を基に、道路の路面性状を国際的評価指標である(IRI※1)として推定します。

使用機材

  • IRI計測に用いるスマートフォン、データ通信用Wi-Fiルータは貸与式です。
  • AI損傷検出に用いるビデオカメラ(ウエアラブルカメラ)は貸与式です。

IRI推定

  • ハーフカーモデルを用いたアルゴリズムにより、車両内の設置位置に係わらず精度の高い計測が可能です。
  • 適用速度は15km/h~80km/hを推奨しています。

AI画像解析

  • 小型のビデオカメラ(ウエアラブルカメラ)のみで撮影が可能です。
  • 撮影動画から、AI(deep learning)により損傷種別の検出が可能です。
  • 主な検出対象は、線状ひび割れ、亀甲状ひび割れ、マンホール/グレーティング、パッチング、ジョイントの5種類です。
  • ひび割れ率の算出が可能です。

専用Webビューワ

  • 無償のオープンソース地図を使用し、運用コストを低減しています。
  • 自治体/管理者独自の路線マスタ※2に基づく、任意路線毎、上下線毎の表示が可能です。
  • 複数回走行の場合、IRIのヒストグラム表示が可能です。
  • 複数回走行の場合、IRIの時系列変化表示が可能です。
  • 局所的な段差など、異常箇所の大小表示が可能です。
  • ビデオカメラ併用の場合、オリジナル画像、AI変状検出結果画像の表示が可能です。
  • 任意路線毎のIRI、AI結果CSV出力が可能です。

NETIS登録および性能評価

  • 国土交通省NETIS(新技術情報提供システム)登録 KT-170085-VR
  • 国土交通省「路面性状を簡易に把握可能な技術」試験 (最高位/14社中)※3

その他

DRIMSコンソーシアム

本製品は、産学連携で設立された「DRIMSコンソーシアム」を通じて、加速度センサを使った舗装平坦性測定技術の国内/海外への展開、機能・精度向上を目的とした活動を行っています。

[開発委員]
国立大学法人東京大学         国立大学法人長崎大学
国立大学法人長岡技術科学大学     国立大学法人京都大学
JIPテクノサイエンス株式会社

[非開発委員]
高速道路会社
舗装材料・調査会社
建設コンサルタント

内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

DRIMSで使われている技術は、内閣府SIP研究開発として支援を受け、JIPテクノサイエンス株式会社、国立大学法人東京大学3機関(工学系研究科社会基盤学専攻、生産技術研究所、工学系研究科電気系工学専攻)の4者により社会実装を進めてきたものです。

受賞歴

  • 一般社団法人 情報サービス産業協会(JISA) JISA Awards 2018 WINNER受賞※4
  • 平成31年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門) ※5
  1. IRI: International roughness index
  2. Webマップに対して、管理区分に合わせた路線網情報を定義したもの
  3. http://www.skr.mlit.go.jp/yongi/singijyutu/iin/1901i/press1228.pdf
  4. https://www.jisa.or.jp/event/awards/tabid/265/default.aspx
  5. http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/04/1415044.htm

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