例えば、「輻輳海域の交通流シミュレータ」は大阪大学 長谷川和彦教授により考案された、人工知能を活用した船舶の航行シミュレータです。このシミュレータは、多種多様な航行特性をもつ多数の船舶を同時に想定海域に配置し、それらの航行状況を時刻歴にシミュレーションすることができます。船舶固有の操船特性がデータベース化されていて、接近中の船舶間で衝突の危険性が高まった場合には、対象船舶固有の操船特性を考慮した上で、避航ルールに基づいて適切な回避行動を選択します。したがって、実状にとても近い状態の海上交通流シミュレーションを実現できます。
このシミュレータを用いて、大阪湾内を航行する船舶の交通流を予測した結果を以下に示します。同海域の観測実績を統計的に処理したデータを基にシミュレーションを行い、その一部をアニメーション化したものです。明石海峡や紀淡海峡を整然と通過する船舶群や衝突回避のために避航する船舶の様子がわかります。

大阪湾全体